“紙おむつ”利用で一石三鳥 アイデア社長が目指すSDGs[2023/02/11 12:33]
あるアイデア社長が介護施設から出る紙おむつを活用してSDGsの実現に取り組んでいます。
ケアセンター三好園しんざ・富井健二施設長:「こちらがペレットで沸かした浴槽になります」
介護施設にあるお風呂。このお湯は、利用者が使った「紙おむつ」で沸かしています。
新潟県十日町市。施設で使われる紙おむつは、一年でおよそ120トンです。
紙おむつを“再資源化”スーパー・フェイズ、木村幸弘社長:「うんちが付いているやつもすべてにおいて、ここから投入する形」
紙おむつでお湯を沸かすという世界でも例を見ないシステムを考えたのはこの人…。
木村幸弘社長はかつてモータースポーツ界で仕事をしていましたが、自分の老後を見据えたおよそ20年前。
紙おむつを“再資源化”スーパー・フェイズ、木村幸弘社長:「何がこれから世界で困るだろうと思って、その時ちょうど紙おむつが増えていた。それをリサイクルする業態がどこにも見つからなかった」
困難を乗り越え、紙おむつのリサイクルが確立したのは2年前でした。紙おむつは隣の清掃工場の熱を利用し、100万分の1まで滅菌し乾燥させます。
さらにペレット状に加工され、これを燃やして介護施設の13の浴槽に使うお湯などを沸かします。
ケアセンター三好園しんざ・富井健二施設長:「年間、数百万円程度は灯油代が浮く」
施設では、産業廃棄物として紙おむつを処理する費用とお湯を沸かす灯油代が浮き、さらにCO2排出も70%以上削減できる、まさに一石三鳥です。
紙おむつを“再資源化”スーパー・フェイズ、木村幸弘社長:「紙おむつというのは元々、日本の場合は焼却してしまえと。そうではなくて、使えるものは使っていく発想をしたほうがいいんじゃないかなと」